あずれのヘッドホンブログ

自身で購入したイヤホン・ヘッドホンのレビューや、他のサイトやSNSで話題になっているイヤホンを紹介します。基本的にイヤホンのレビューはAppleのEarPodsと聴き比べて行ってます。

Maxell「MXH-RF550」 レビュー

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 私が低価格イヤホンのベストバイにあげているMaxell「RF500」の上位機種、「RF550」です。今現在家電量販店では27000円程度で販売中。

 

 有難いことに「RF550」を入手する機会がありましたので、レビューしたいと思います。RF500とRF550との違いについても書いていくので、RF500を所持している方や興味の有る方は読んでいただけると嬉しいです。

 

※特記事項

 音の方はエージングに50時間かけたあとに評価をしてます。★は5段階評価です。☆は星半分という意味で使います。

 あくまでも個人的な感想なので、ご参考程度にお願いします。私のレビューだけで判断せず、極力他のレビューしている人の感想も見るようにしましょう。

 

 

[デザイン]★★★★☆

 今回はパッケージを入手出来ていないので、イヤホン本体のみとなります。写真は比較としてRF500と一緒に写してます。

 本体のデザインはRF500と同じく耳にフィットするように独特な形になっています。また筐体下部のケーブルをむき出しにせず、数センチの細い固めのゴムで保護している点はRF500と同じですが、RF550では倍の長さで保護されており、より断線にしくい構造になっていますね。

 筐体の素材はABS樹脂とアルミを組み合わせたものとなっていて、Maxellの高級機「RF800」「DBA900」でも見られる素材の組み合わせですね。価格が28000円と考えると少し安っぽい仕上がりに感じてしまいます。

 

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 分岐部やプラグはゴムで出来ていますが、作りはしっかりとしていますね。プラグはRF500と同じくL字型となってます。ケーブルは本体~分岐部まではRF500と比べると太く作られていて、断線しにくいものとなっていて良いですね。RF500では大分細かったので、断線する心配がなくなりました。

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 同梱品はイヤホン本体、シリコン製抗菌イヤーピース(S,M,L)、イヤホンケースとなります。

 

[音のバランス]

 低域(ベース、ドラムバスなど)
  ★★★★
 中域(ボーカル、ピアノなど主要な音)
  ★★★☆
 高域(シンバル、ハイハットなど)
  ★★★★

 

[音の評価]★★★★★

◆試聴環境
 使用DAP(デジタルオーディオプレーヤー)はiphone4sやXperiaZ3のスマホを使用します。理由としては今現時点で音楽を聞く人が何で聞くかと考えた時、スマホが一般的だと思ったからです。

 

◆試聴曲

 試聴曲は主に「heavenly blueKalafina」「Roots/UVERworld」「RAY/BUMP OF CHICKEN」「ピアノ協奏曲第2番/ラフマニノフ」「You've Got 2 Get Me/Sota Fujimori」「桜花抄/天門」を使用しました。

 

 音の傾向はRF500と同じく軽いドンシャリ系~フラット。バランスのとれており、音の広がりや空間表現が上手いイヤホンですね♪全域の奥の奥まで音が出ていて、綺麗な流水のような音を奏でてくれます。解像度は音が刺さらない程度に高く、各楽器の音が細部まで細かく聞こえてきます。とても聞きやすくて、ずっと聞いてられるイヤホンだと思いました。DTMや音楽制作などのモニターにも使えると思います。

 

 低域は必要十分といった印象で、低価格イヤホンに多いドンシャリ系からこのイヤホンを聞くと低音が少なく感じるかもしれません。しかし聞き続けていくと量感のあるベースやドラムバスの音に感動を覚えると思います。どこで音が鳴っているのか分かりやすく、自然な沈み込む低音が素晴らしいのでイヤホンで聞いている感覚も薄れます。

 中域は低域や高域よりも音が太い印象を受けました。ボーカルもギターに付帯する低域の量感も相まって生々しいエネルギッシュな音を体感することが出来ます。RF500でもこれは感じることが出来ましたが、RF550では更に良くなりましたね。

 高域は他の音域よりも若干後ろで鳴っていますが、シンバルやハイハット、女性ボーカルの高域部分など音が潰れることなく伸び伸びと鳴っていますね。RF500では若干潰れがちで刺さり気味でしたが、これも改善されました。

 合うジャンルとしては、モニター要素があるので何でも合いますが、低域の量感や中域の太い音が心地よいのでPOPやロック、または音数が多く各楽器の細部まで堪能できるクラシックも良いと思いました。

 

 実はこのRF550を初めて聞いた時は、「あれっ?思ったより音は普通だな」と思いました。音はある意味無難なので・・・しかしRF550をしばらく聞き続けてから他のイヤホン(ここではZERO AUDIOのDOPPIO)と聞き比べると、とても驚きました。DOPPIOの音でどこが一番にフォーカスが当てられているのか、どこか破綻しているのか、音が刺さっているのかがより意識出来るようになりました。その後RF550と他のイヤホンを色々と再び聴き比べてみて、RF550の良さがやっと分かってきた感じですね。イヤホンのリファレンス機として扱えると思います。

 

 ちなみに肝心のRF500との比較ですが、もう上の方にもちらちらと書いてありますがここでもう一度まとめます。

 聴き比べるとRF500の特徴がより鮮明に分かってきました。まず、RF550と比べると大分あっさりとハキハキした音色だと思いました。RF550では低域のベースや中域のギターの音に芯があり重厚に奏でてくれるのに対し、RF500は音が全体的に軽くなってます。また、RF500はボーカルのサ行やシンバルが若干刺さりますね。これもエネルギッシュな音だと考えればこれはこれで納得できる音かなと思います。この2種類の特徴はRF500にとって良くもあり悪くもあるものだと思います。RF500は元気なサウンド、RF550は重厚な上品なサウンドに仕上がっていると言っていいでしょう。

 

 [その他] 

 装着感は良い感じですね。このイヤホンの大きな特徴は吸い付くような形状となっていることで、イヤーピースさえちゃんと合うものを使用すればスポッっと耳にフィットすると思います。私は付属のシリコンMサイズでフィットしました。また、イヤホン軸も他社製イヤホンとほぼ同じ太さなのでソニーのハイブリッドイヤーピースなども扱えます。

 遮音性は普通のカナル型ほぼ同等ですね。多少外の音が聞こえなくなる程度です。音漏れはiphoneの音量で言うと5~6割程度、XperiaZ3なら7~8割なら大丈夫だと思います。
 

 

[総合評価]★★★★★

 デザインは価格にしては少し安っぽく感じる点があるものの、耳に吸い付くような装着感の良さや、音の分離の細かさ、空間表現の上手さ、耳にとって負担の少ない音を奏でてくれる点を評価して★5です。長年付き合えるような音に仕上がっていると素直に思いました。しかし派手な音が好きな人には合わないですね。ある意味無難な音に聞こえてしまうので面白みにかけるかもしれません。私はRF550のような音が好みですがw

 

 最近、低価格イヤホンでお気に入りのDZAT DF-10もよりもバランスの音作りは良いですね。RF550を聴き続けているとDF-10の音が不自然に音が強く響いているように聞こえてしまいますwこれはこれで素晴らしい音ですけどね。いくら低価格イヤホンで素晴らしい音を奏でてくれるといっても、高級機には敵わないと強く痛感しました。

 

 最後にRF500とRF550のコストパフォーマンスについて言いたいと思います。今現在RF500は約3000円、RF550は約27000円で販売されています。24000円の価格差を埋められるポテンシャルを秘めているかどうか皆さん疑問に思っている方も多いと思いますが、私は持っていると思います。27000円出しても欲しい音だと思いましたね。このRF550が発表され価格を見た時は、正直いって高すぎると思っていました。しかし試聴して日頃聞いていると、RF550にある多くの魅力に惹かれて27000円でも欲しいと素直に感じましたね。手は出しにくい価格だとは思いますが。

 

 RF550は家電量販店の試聴機で試聴した程度だと魅力がわかりづらい機種かもしれませんが、それでもこの機種は自信をもってオススメできるイヤホンだと思います。特にフラット系が好きな方やモニター用途に使いたい人は特にオススメします。

 

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【ハイレゾ音源対応】カナル型イヤホン MXH-RF550