中華イヤホンの低価格帯で話題となっているKZの三機種「KZ ZST、ZS3、ATR」 比較レビュー
皆さんお久しぶりです!!本日は中華イヤホンが流行るきっかけを作ったメーカーでもあるKnowledge Zenith(KZ)の機種「ZST」「ZS3」「ATR」の3種類をレビューしたいと思います。中でもZSTはKZでは値段が高いハイエンドモデル(といっても16~20ドル程度)で、待望のダイナミックドライバーとバランスド・アーマチュアドライバーのハイブリッド構成となってます。個人的には一番期待値は高いです。
なお、このZSTは初期モデルと後継モデルが存在しており、今回レビューするZSTは後継モデルとなります。初期モデルは音がひどいと聞きますので、もし他のZSTとレビューを見比べる方はレビュー投稿日時が早いもの(10月~11月辺り)は初期モデル、それ以外は後継モデルと見極めた方がいいでしょう。
ZST以外の2機種、ZS3とATRもネット上ではバランスの良いイヤホンだということでこちらも期待が高まります。では、順番にレビューしていきますね。
◆試聴環境
DAP(デジタルオーディオプレーヤー)はiphone4sやXperiaZ3のスマホを主に使用します。
◆試聴曲
試聴曲は主に「believe/Kalafina」「RAY/BUMP OF CHICKEN」「Who What Who What/凛として時雨」「ピアノ協奏曲第2番/ラフマニノフ」「R.Y.U.S.E.I./三代目 J Soul Brothers from EXILE TRIBE」「エンヤ/Only Time」を使用しました。各曲はYoutubeでリンクしておりますので、私の感想と各自で所有するイヤホン(出来ればEarPodsが望ましい)を聞いて、音の違いを想像してもらえたらと思います。
◆リファレンスのイヤホン(基準となるイヤホン)
このブログのリファレンスイヤホンはApple社のEarpodsを使用してます。このイヤホンと聴き比べした上で、音の感想を述べてます。
※エージング(音楽を鳴らし込むこと)は100時間をかけています。
KZ ZST
[スペック]
タイプ: カナル式
ドライバー: ダイナミックドライバー1基+バランスド・アーマチュアドライバー1基
リモコンマイク:なし、あり(ボタン1つ)
色: ブラック、パープル
インピーダンス: 18Ω
ケーブル長さ: 1.2m(Y型)2pin(独自)リケーブル対応
感度: 120dB
プラグ:3.5mm金メッキ L型
再生周波数帯域: 20-20000Hz
[音のバランス]
低域(ベース、ドラムバスなど)
★★★★☆
中域(ボーカル、ピアノなど主要な音)
★★★★
高域(シンバル、ハイハットなど)
★★★★
[音質]★★★★★
まず、KZらしからぬ透明感のある音と雑味を感じさせない音色に感動しました。今までのKZのイヤホンは価格からは考えられない良い音を出すものの、中域がやや荒かったり、やや痛い音だったりと不満な点もあるのが私の認識でした。でもこのZSTは不満な点をほぼ感じさせず、更にKZで一番解像度の高いクリアな雑のない音を奏でてくれます。
音質的な話をすると、低域よりの音質ながらも中高域もきちんと綺羅びやかに鳴っており、派手さもありがなら聞きやすい音だと感じました。変に偏ったチューニングをしておらず、自然に聞きやすい素晴らしいチューニングですね。
音場(音の広がり)は狭いということはないですが、やや広いといったところでしょうか。少なくても閉塞感を感じるものではないので特に不満はありません。
このイヤホンと似たような構成・価格のものだと「Xiaomi Hybrid」「Senfer UE」辺りだと思いますが、個人的にはこの2機種よりもZSTは勝っていると感じました。Xiaomiだと線の細く軽はずみな音が気になりますし、Senferだと音ではいい勝負をしてるものの、数分聞くとむず痒く(私だけかも)なってしまいますからね。
一応、僅かではありますが気になった点も書きます。
まず、一部楽曲は超低域の音が耳を揺さぶるように強くなる点ですね。ダンスミュージック系の曲や打ち込みの激しい曲などでたまに感じました。ただやかましいとは不思議と感じなく、耳に低域の振動を自然に感じる程度で、聞き慣れてしまえば気にならないと思います。もしくはイヤーピースを完全にフィットさせず、軽く置いて装着するといったことをすると低域が少なめになるので、これも対策は出来ますね。
そして、一部楽曲で中高域が刺さるときもある点ですね。Kalafinaなどの女性ボーカルものでたまに感じました。ただ、これはイヤーピースをフォーム系のものに取り替えてしまえば解決する話なので問題はないかと。
このイヤホンの特性をまとめるとこんな感じです。
◯「華やかなサウンド」でありあがら自然な鳴りでKZで一番クリアな音質。
◯低域よりな音質だが、全域ではっきりと出ている印象。綺羅びやか。
◯基本的に欠点と言える部分は無いものの、曲によってはイヤーピースを調整する必要がある。
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KZ ZST ハイブリッドドライバイヤホン 1BA+1DD 高性能インイヤーイヤホン (no microphone)
- 出版社/メーカー: KZ
- メディア: エレクトロニクス
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Aliexpress 約15ドル
KZ ZS3
[スペック]
タイプ: カナル式
ドライバー: 8mmダイナミックドライバー1基
リモコンマイク:なし・あり(ボタン1つ)
色: ブラック
インピーダンス: 18Ω
ケーブル長さ: 1.2m(Y型)2pin(独自)リケーブル対応
感度: 106dB
プラグ:3.5mm金メッキ L型
再生周波数帯域: 20-20000Hz
[音のバランス]
低域(ベース、ドラムバスなど)
★★★★
中域(ボーカル、ピアノなど主要な音)
★★★☆
高域(シンバル、ハイハットなど)
★★★☆
[音質]★★★★☆
ZSTと比べると大分おとなしい音になったなーというのが一聴してみて感じました。クリアさではZSTでは負けるものの(ZS3も価格から考えると十分クリアですが)、バランスの良さではこちらに軍配があがりますね。こちらは音が刺さったり各音域のピークで音が潰れることもないです。ザ・オールマイティといったところ。
音質的には低音がやや強めで、超低音部の深いところまで芯の通った音を感じます。ただ強すぎるということはなく、バランスのとれた聞きやすいチューニングをされているなと感じましたね。
音場(音の広がり)は狭いということはないですが、やや広いといったところでしょうか。少なくても閉塞感を感じるものではないので特に不満はありません。ZSTの方がやや広いかな?
音自体はあまり特徴といえる特徴がないのが特徴ですね・・・面白みにかける音なので、個性的な音を求めている方は買わなくていいと思います。前レビューした「Piston Classic」辺りでも似たようなことを言いましたが、オーディオに詳しくない人が初めて持つイヤホンとしては最適なんじゃないかなと。
このイヤホンの特性をまとめるとこんな感じです。
◯低域よりな音質でバランスの取れた聞きやすい音。
◯ZSTと比べると平坦な音で、面白みにかける音。ザ・オールマイティ。
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Aliexpress 約11ドル
KZ ATR
[スペック]
タイプ: カナル式
ドライバー: 8mmダイナミックドライバー1基
リモコンマイク:なし・あり(ボタン1つ)
色: ブラック
インピーダンス: 16Ω
ケーブル長さ: 1.2m(Y型)
感度: 106dB
プラグ:3.5mm金メッキ L型
再生周波数帯域: 15-29000Hz
[音のバランス]
低域(ベース、ドラムバスなど)
★★★☆
中域(ボーカル、ピアノなど主要な音)
★★★
高域(シンバル、ハイハットなど)
★★★
[音質]★★★★
ZS3よりもやや低域少なめで軽い音色だなと思いました。3機種の中では一番安いため、クリアさでは一番下ですが、それでも価格からは考えられないバランスの取れた音と透き通った音は特筆ものです。簡単に言うとZS3の下位互換といった所でしょうか。ATRは音が刺さることは無いものの、各音域のピークで音が伸び切れていないなと感じることがありました。こちらもZS3と同じくザ・オールマイティといえますね♪
音質的には低域にやや寄っているバランスの取れた聞きやすいものとなってます。どんな音楽でも軽く聞けるため、リスニングや聞きながら作業する時に扱いやすいイヤホンだと思いました。
音場(音の広がり)は狭いということはないですが、やや広いといったところでしょうか。少なくても閉塞感を感じるものではないので特に不満はありません。
音自体はZS3と同じくあまり特徴といえる特徴がないのが特徴ですね・・・面白みにかける音なので、個性的な音を求めている方は買わなくていいと思います。前レビューした「Piston Classic」辺りでも似たようなことを言いましたが、オーディオに詳しくない人が初めて持つイヤホンとしては最適なんじゃないかなと思います。
ZS3とATRの大きな違いとしては、装着感にあると思いました。ZS3は特殊な形をしているため、フィットしづらい人もいると思います(ちなみに私はフィットしませんでした・・・)。しかしATRは筐体自体小さく扱いやすいので、殆どの人がフィットします。
このイヤホンの特性をまとめるとこんな感じです。
◯やや低域よりな音質でバランスの取れた聞きやすい音。リスニングや聞き流す際に扱いやすい。
◯ZS3と比べると低域がやや少ない(それでも低域寄りな音質)で平坦な音。装着感ではATRに軍配があがる。
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[まとめ]
KZで最近話題となってる三機種をレビューしてみましたが、いかがでしたか?簡単に言うとZSTはやや刺さる音もあれど中高音域に特化した華やかに聞きたい人にオススメ、ZS3は装着が合えばどの曲も聞き疲れも無く聞きやすく聞きたい人にオススメ、ATRはZS3と比べるとやや音が軽いが、こちらも無難にどの曲も聞き疲れ無く聞きやすく聞きたい人にオススメといった所です。
どのイヤホンも同価格帯の国産イヤホンと比べるととてもレベルは高いので、3機種ともに買ってみて、自分に合うものを選んでみるのも良いかもしれないですね(*´∀`)
ちなみに初心者の方でこの中でまず1つ買うなら、ATRをオススメします。価格も1000円を切りますから入手もし易いです♪2~3000円のイヤホンを普段使っている方で、音質的なアップを求めているのならば、ZST一択でしょう。音抜けと華やかなサウンドにきっと酔いしれることだと思います♪
参考になれば幸いですーではまた次回にお会いしましょう(*´ω`*)